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コラム

Column

開業資金調達のポイント

2022.6.30

資金調達・事業計画

クリニックを開業するにあたって最も不安に思われる一つが、資金調達だと思います。とても大きな金額ですのでできるだけ損はしたくないとお思いでしょう。いくつかのポイントに分けて解説致します。

(1)どこから借りる?

 開業時には億単位の借入が必要ですので、例え金利が0.1%変わるだけでも大きな影響があります。ただ金融機関には下記のように多くの種類があり果たしてどこから調達するのが良いのでしょうか。

《金融機関の一例》
・都市銀行(三井住友や三菱UFJなど大手4行)
・地方銀行(各都道府県に存在)
・信用金庫
・信用組合
・日本政策金融公庫
・ノンバンク
・リース会社 etc…

 結論から言いますと、ドクター開業の資金調達は、地方銀行の一択で良いと思います。10年前くらいから、地方銀行がドクター開業融資に非常に積極的になり、金利面や返済期間など、トータルで他を寄せ付けない条件を出してくれるようになりました。背景には、銀行のビジネスモデル自体が大きく変化すべき時期にあることが考えられます。

(2)通りやすいポイント

自己資金、ご親族の資産背景
 圧倒的にこの部分で判断されます。日本の金融機関は保守的ですので、最悪返済してもらえなかった場合にも取りっぱぐれがないかどうかを最も重視されます。
事業計画
 利益を多く残せるクリニックであることを事業計画に基づいてプレゼンします。他のクリニックと差別化できるポイントをアピールすることが重要です。立地条件や最初からどれだけの患者が見込めるかも大きなポイントです。

(3)今の金利水準は?

 自己資金の金額にもよりますが、変動金利で1.0%は切ってきます。数年前に比べると多少上がってきた感覚はありますが、まだまだ底だと感じています。
 また、団体信用生命保険も金利に含んで安く提案してくれる銀行もあります。

(4)変動金利と固定金利はどちらが有利?

 将来金利がどう動くかは誰にも予想できませんが、金利が上がる前に、たくさん稼いで繰り上げ返済をしてしまおうとお考えの方は、変動をお勧めします。実際にここ10年は7、8割の先生が変動金利を選択されています。
 ただ、中には固定金利を得意としている銀行もありますので、変動と固定の両方を提案してもらうのも一つです。

(5)返済期間は?繰り上げ返済は可能?

 返済期間はできる限り長くとってもらいましょう。それにより毎月の返済金額が少なくなり、万が一収入の立ち上がりが遅い場合も安心です。クリニックの開業は、運転・設備ひっくるめて長い期間(15年~20年)で組んでもらえます。
 長く組むと、完済までの金利の負担が大きくなるのですが、途中で繰り上げ返済をすることでその問題は解決できます。ただ、固定金利だと原則繰り上げ返済ができませんし、変動金利でも違約金がかかる銀行もあるので、銀行を決める前に確認することをお勧めします。
 また、元本の返済を半年~1年間待ってくれる銀行もありますのでこれも使うべきです。

 以上の様に、いくつか注意すべきポイントがありますので、クリニック開業の資金調達の経験豊富な専門家に依頼して、信頼できる銀行(担当者)を紹介してもらうことが良いかと思います。

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